「弁柄」は酸化鉄を利用した赤色の塗料。インドのベンガル地方のものを輸入していてオランダ語の
「ベンガラ」が「弁柄」となった。着色力と隠蔽力に優れ、耐熱性、耐水性、耐光性、耐酸性、耐アル
カリ性のいずれにも優れている。安価で人体にも無毒で安全なため使われる用途が広く、セメントやプ
ラスチック、ゴムの着色や絵具などにも使わている。古民家では中部から近畿地方以西で外部の木材に
塗られているものが多い。鮮やかなものは燈赤色をしているが、一般的には彩度の低い赤褐色のものが
多い。赤というよりは褐色というイメージの塗料です。