襖や障子を始め引戸を設ける場所の下部の建具開閉のための溝を突いた横木が「敷居」。

上部の鴨居と対になる。敷居には強度と滑りやすさが求められるため一般的には松や

樫木が使用され、他に栂や桜、檜などが使われる。古い時代の日本家屋は、開き戸か

あげ戸が一般的で敷居を利用する引き戸が一般化するのは、室町時代後期の書院造り

の確立以降とされる。礼儀作法で敷居は踏んではいけないものとされるが、これは大

引きやネタなどに取り付けられているのではなく浮いた状態で取り付けられるため、

敷居を保護する目的である。長年使用していると溝部分が摩擦するために樫木を溝部分

などに埋め込んだものが使われている。建具の滑りが悪くなれば、蝋を塗ったりする

ことで滑りをよくできます。