床の間と同じく真行草の仕様があり、角材や柾目を使ったものが格式高いとされる。公式行事

接客に使用される玄関を表玄関と呼び、家族が使用されるものを内玄関と区別される。玄関土間

は農家住宅では三和土仕上げが多いが、格式のある住まいでは平瓦を45℃に傾けて敷く四畳半

敷きの敷き瓦や飛び石などで仕上げられる。玄関土間は「踏込み」と呼ばれ、上がり框より上を

「取次」または「寄付き」と呼ぶ。上がり框は農家住宅では「上がり端」や小縁」と呼ばれる。

踏み込みには靴脱ぎ石が置かれ、その奥に一枚板の式台をつくり上がり框が設置され、舞良戸など

が設けられる。上がり框の代わりに地板と呼ばれる一枚板で納める場合もある。